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『混合育児の情報がない!』妊娠・出産・育児に関する悩みあれこれ。-育児編その2- 

無事に退院し、実家の世話になりながら育児生活をスタートしました。
入院中は助産師さんたちがさまざまにアドバイスをくださったり、他の新米母さんたちと悩みを共有したりできましたが、これからは自分で何とかしなければなりません。
育児の先輩となるようなきょうだいもおらず、唯一育児経験者の母も「30数年前のことなんて忘れた!」と胸を張るありさまで、あてになりません。
大きな育児書など読む時間は当然なく、育児に関する情報は片手間に携帯で閲覧が可能なインターネットサイトを頼ることが多くなりました。

前回の記事で書いたように、娘はとにかくお腹いっぱい飲みたいタイプのようなので、退院してからも無理をせず母乳ミルク混合で行くつもりでした。
そこで、最初にインターネットを頼ったのは、混合授乳の方法についてでした。
入院中に指導されたミルクの量では足りなくなってきたようだったので、今後どのようにミルクの量を加減すればいいかと検索したのです。
ところが、「母乳」「混合」などのキーワードで検索すると、混合育児に対して否定的な情報しか出てこないのです。

曰く「混合だとどんどんミルクの量が増えて最終的に完全ミルクになる」
曰く「楽な哺乳瓶に慣れると、おっぱいを吸わなくなる」
曰く「完全母乳に移行できる混合授乳の仕方はこう!」
そして経験談としての「私はこうやって完母になりました!」

こんな情報ばかりが出てきて、ミルクを足すことは悪いことなのかと、どっぷり落ち込んでしまいました。
それでも、母乳だけでは寝たと思ってもすぐに起きて泣き出すので、ミルクは必須でした。
そして、ミルクを足すと、母乳だけの時にはぐずり倒していた娘が、3時間ぐっすり寝てくれるのです。
だいぶ育児にも慣れてテキトーにこなれてきた今なら「やれやれ寝てくれた、やっぱりミルク様様やわー」ぐらい思って優雅にティータイムと洒落込むところですが、「ミルクは悪!」な情報をいやというほど叩き込まれた新米母の私は、何か「ずる」をしているような気になったりもしました。
自分が寝たい、自分がトイレに行きたい、そんな自分の欲求を満たしたいがためにミルクを足してしまう私は、自己中心的で子供を第一に考えられない、ダメ母なのではないかと、真剣に悩みました。実際、ネット上には「赤ちゃんのことより自分のことを優先してしまうなんて、母親失格です!」といった厳しい言葉が飛び交っていて、何かを検索するたびにそんな言葉がサブリミナル効果のようにちらつくのです。

インターネットの情報が玉石混淆であるというのは、インターネット歴15年を超えますからさすがに理解しています。
ただ、右も左もわからない中で、出てくる情報は今やっていることに対する否定ばかり、情報を取捨選択すべき私の脳は慢性的な睡眠不足と疲労でまともに働かない。そんな状態で、情報を冷静に吟味し、判断することができなくなっていました。

正解がない、けれど自分の行動で我が子に悪影響を及ぼしてしまうかもしれない。
そんな恐怖が、ある時期まで常に私の心を追い詰めていました。