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『気遣いのなさ』妊娠・出産・育児に関する悩みあれこれ。-妊娠編その6-

不満のもう1つは、一つ一つは本当に些細なことなのですが、全体的に気遣いが足りないところでした。

例えば、食事に関してです。
出産前の私は陣痛促進剤の点滴を受けるため、一日中陣痛室にいて、朝食、昼食、おやつは陣痛室で食べることになっていました。
朝食は必ずパンなのですが、なぜか生温かいパンが袋に入っているので、湿気がこもってふにゃっとしているのです。
トーストしたいなあと思いつつ、仕方なくそのまま食べていました。
出産して陣痛室から解放された後、給湯室にトースターがあることを知りました。
教えてほしかった…。
まあ、教えてもらったところで朝食時にはすでにお腹にモニターが装着されているので、焼きに行くことはできないのですけども。

モニターといえば、こんなこともありました。
点滴中は胎児に異常がないかを常に確認するため、ずっとモニターを着けています。
当然、自由にベッドから降りて歩くことなどできないのですが、助産師さんから「ベッドの上なら楽な姿勢とっていいよ」と言われていました。
ところが、楽な姿勢になろうと体を動かすと、モニターがずれて胎児心拍が取れなくなるのです。
体を動かすたびに助産師さんが飛んでくるので、結局自由に動くことはほとんどできませんでした。

他にも、お腹にモニターを着けているために、状況によっては半裸に近いような状態だったりする(それ自体も不快ではありましたが)のに、間仕切りのカーテンをきっちり閉めてくれなかったり(ベッド上から動けませんから、自分で閉めることもできません)、帝王切開が決まって絶食中の私に「ふみさんの分おやつ出てるんやけど、付添いのお母様食べはるかな?」と聞いてきたり(こっそり母に直接聞いてよ…)。
「もう少し気を遣ってくれても…」と思うことがたびたびありました。

これらのことは、入院前の私なら「そんなん命と引き換えにするようなことちゃうやん、それぐらいのこと我慢しいな」と切り捨てていたと思います。
実際、入院中も「言うほどのことでもないしなー。これが結果に影響するわけでもないし、我慢するか」と思いつつも、不快感を払拭できないでいました。

こういった小さな不快感が、特に病気ではない妊娠・出産での入院の場合、より大きく感じてしまい、「やっぱり病院は無機質でイヤ。どうせ産むならアットホームで快適な環境の方がいい」と思う原因になるのではないかと思います。

冷静に考えれば、命と引き換えに快適な環境を希望するようなことは当然すべきでないと思えますが、命と引き換えにしているという事実が見えにくい状態であれば、快適な方へ流れていくのも致し方ないのかなと、今回の入院生活で考えるようになりました。