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『サイレントベビーの恐怖』妊娠・出産・育児に関する悩みあれこれ。−育児編その3ー

前回の更新から1年以上経ってしまいました。
ご無沙汰しています。メディ・カフェ@関西 育児系担当・ふみです。

さて、何事もなかったように去年の続きの話を始めます。

母乳偏重の情報に限らず、私を悩ませる情報はたくさんありました。
その一つが「サイレントベビー」の話でした。
「サイレントベビー」とは、「泣いているのに相手をせず放っておいたため、泣いても無駄だと思って泣かなくなってしまった赤ちゃん」だそうです。サイレントベビーについて書かれたサイトなどを見ていると、「サイレントベビー」は、自分が泣いたりして何かを訴えても無駄だと思い、周囲への働きかけを諦めてしまった状態で、表情も乏しく、無気力な子どもになると書いてあります。

私は娘がサイレントベビーになってしまうのが怖くて、泣いたらすぐに対応してあげなければと常に気を張り、片時もそばを離れることができないでいました。
娘が寝ても、起きたらすぐ駆け寄れるようにと娘の寝息に意識を集中させるので、お茶を飲んでほっと一息、という感覚がありません。当然、寝ても熟睡できません。
娘が起きている間はいつ何があるかわかりませんから、トイレに行くのもままならない状態でした。
大げさでなく、24時間ずっと気の休まる時間がありませんでした。

冷静な時なら、サイレントベビーに関する記述は非科学的で、何の根拠もない、妄想レベルのお話でしかないと判断できます。

当時の私は慢性的な寝不足で、サイレントベビーの信憑性について冷静に考える余裕もないほど疲れていました。そして、危険か安全か判断がつけられないものは少なくとも避けておけば安全なはずだからと、私さえ少し我慢すればいいのだからと思っていました。娘のためなら何でも我慢できるつもりでいたのです。
そうやっていろいろなものを遠ざけ、排除し、知らず知らずのうちにがんじがらめになっていました。

その後、ある出来事がきっかけでサイレントベビーや母乳に対するこだわりは払拭されました。
しかし、母乳至上主義とサイレントベビーに振り回され、それを乗り越えた経験は、それまで非科学的言説を片っ端から論破していた私の過剰な自信を根底から突き崩しました。
自分もそういうのにハマるんだ、という意識を持てただけでも、あの永遠に続くかと思われた暗闇の時期は、私にとって無駄ではなかったと思います。

次回、私が暗闇から抜け出すきっかけとなった出来事についてお話しします。
ではまた、近いうちに。